宝塚市立病院では先輩がしっかりと新人看護師を支えます。
新人看護師の年間スケジュールや新人看護師サポート体制図のほか、新人看護師と先輩看護師によるクロストークをご紹介します。
教育体制イメージ
当院の新人看護師教育体制は、「新人看護職員研修ガイドライン(厚生労働省)」を参考にしています。当院ではPNS®を取り入れていますので、1名の新人看護師に対して2名の実地指導者(当院ではフレッシュパートナーと呼んでいます)の3名がペアとなります。このペアが年間を通して、新人看護師に関わります。
臨床実践能力の構造(新人看護職員研修ガイドライン)より、その要素である「基本的姿勢と態度」「技術的側面」「管理的側面」を、臨床実践の場で統合できるよう、構成しています。
宝塚版新人看護師教育研修プログラムは「めざせ!NiceなNurse」とよび、「月曜スペシャル(月スペ)」と「夜スペシャル(夜スペ)」があります。4月から7月までは毎週月曜日に月スペがあり、基本的な知識、技術の習得のため、講義と演習を1日行っています。翌日からは現場に帰り、研修で学んだことを先輩に指導を受けながら実践していきます。
毎週一回定期的に集まることで、一週間の互いの情報交換や共有をすることで、新たな一週間を迎えることを目的としています。
BLS研修
静脈注射の演習とテスト
私のNiceなところ自慢
院内で教育を担当する役割は、教育委員とコーチがいるのですが、私は新人教育を担当するコーチです。コーチは、「教育担当者」です。「宝塚版新人看護職員研修ガイドライン」に沿って新人看護職員の教育を主に考えて計画立てて、実施していくことが役割です。新人看護師と、当院ではフレッシュパートナーと呼んでいる実地指導者の二人に関わって相談にのったり、病棟スタッフに新人看護師の状況を発信して協力してもらったりしています。
フレッシュパートナーは新人看護師の精神的なフォローを主にしています。日々関わることが一番多いので、日ごろの学習を手伝ったり、悩みを聴いたり、一緒に泣いたり笑ったりしています。
フレッシュパートナーは新人看護師と年が近い人を役割としているので、一番相談しやすい存在だと思います。心の支えになるし、すごくいいなと思います。
フレッシュパートナーさんも3年目ということで、年齢も近いので、入職して最初の頃は、わからないことや悩みなど、すごく相談しやすい存在でした。
入職当初は、慣れない社会人としての生活や、新しい看護技術を覚えることが多くて、自分もなかなか思うように動けないので、先輩にもたくさん迷惑かけてしまったな、患者さんにも負担をかけてしまったなっていう思いがすごく強くて、病棟で思わず泣いてしまった、なんてこともありました。
そのときは、どう声をかけたらいいのかわからなかったです。「どうしたん?」とかって聞いたかな?
入職して1か月くらいたった時、私が泣いていたら、フレッシュパートナーさんがちょうど病棟にいて「どうしたん?」って声かけてくれて休憩室で話を聞いてくれました。その後もご飯を一緒に食べに行こうって連れて行ってもらって、そこで仕事のことやプライベートな話も聞いてくださって、すごい今でも記憶に残っています。自分の中でとても心に残っています。
ありがとうございます(笑)。
あなたは最初から学びたいという意欲がとてもあり、真面目だと思います。先輩に積極的に関わろうという意欲があるので、すごく伸ばして欲しいなと思います。
入職当初ってなかなか先輩にどう声をかけていいかとか、やっぱりためらってしまったりとかあると思いますが、さっき新人さんが言っていたように積極的に「あれは何ですか?」と聞いてくれたので、こちらも説明しやすいです。
助言とかももちろんいただくんですけど、先輩が患者さんと接している姿をみて、「こういう風に接したらいいんだな」と毎日いつも、看護について学ぶことが多くて、尊敬できる先輩です。
重ね合わせてみたら、私はあまり積極的ではないタイプで、だから今のあなたをみて、すごいなと思う部分がたくさんあります。実際に新人看護師に関わると、私が新人だった頃には先輩にたくさん迷惑かけたんだろうなとか、指導するって難しいなと思いました。
先輩とは仕事で一緒になるとペアで患者さんのところへ行き、観察もケアも一緒にさせて頂きますが、わからないことや小さいことでも先輩には聞きやすいです。ちょっとわからないことでも「なんですか?」という質問がしやすくて、いつでも相談にのってくれる一番身近な、手本となる存在です。