
新型コロナウイルス感染の第6波は、色々なところで猛威を奮っていますが、みなさんはおかわりありませんか。
看護師国家試験も無事終わり、卒業に向けて、お忙しくされていることでしょう。
先日、お世話になっている先生(医療従事者ではない人)と、このコロナ禍の話をする機会がありました。そこで出てきたキーワードは、利他の心。
利他の心とは、相手や周囲に善かれと思う心をいいます。稲盛和夫さんが、その著書に、利他の心を判断の基準にすることが重要である、と述べています。
看護師は利他性が高い人が多い、といわれています。相手の喜びを自分の喜びに感じる心をいうのだと思います。患者さんがよくなることが、看護師の本当の喜びであり、看護師を続けていく大切な要素であると思います。
損得ではなく、善悪を価値基準にすること、それは日本人が持つ特性でもあると思います。
看護師は、自分がコロナに罹らない、罹りたくない、という気持ちよりも、自分が罹ると患者さんや職場の仲間を感染させてしまうかもしれない、ということに重きを置き、感染対策をとり、日常生活を送っています。これも利他の心といえるのではないでしょうか。
連日選手の方たちの熱戦が繰り広げられている北京オリンピック、カーリング女子は、見事銀メダルに輝きました。彼女たちの姿に感動するのは、どんな時にも、仲間を励まし、声をかけ、助け合う姿。そして、メダル授与式で、とても印象的だったのは、リザーブの石崎選手のもとにみんなが集まり涙するシーンでした。石崎選手は、毎日夜に行われるナイトプラクティスで、石やアイスの状態を入念にチェックする役割だそうです。このような、見えないところでチームに献身的に働く人がいてこそ、そしてその存在をチーム全員が感謝し、信頼してこそ、チームが成り立つのだと、思います。
コロナは私たちにいろいろなことを突きつけてきますが、本当のチームのあり方、看護師としてのあり方を考えさせてくれます。
自分、ではなく、相手。
忘れずに明日からも頑張りましょう。